今年の共通テストも終わり、いよいよ2年生は入試本番まで一年を切りました。まだ本格的に受験勉強を始めていない生徒は1日も早くスイッチを入れましょう!
さて、今回の共通テストはどんな感じだったのでしょうか?予備校等から分析や解説が出ていますが、今回は英語(リーディング)に関して私の思ったこと等をお伝えします。
【形式と語彙数】
大問は8つ、総語彙数は約5,600語で、去年の約6,300語と比べて700語程度減少し、これは去年のブログで予想した通りでした。(去年のブログ「2024年共通テスト」はコチラ)
今後、大幅な総語彙数の増加はないと思われ、6,000語程度で落ち着くのではないかと思います。
【難易度】
2024年度と比較すると易化した印象です。出講させていただいている予備校においても、生徒から90点以上を取ったという報告を多数受けました。一方で平均点を見ると6点程度の上昇なので、高得点を取った生徒とそうでない生徒の二極化なのかと感じています。
【内容】
●今回も複数の問題で、パラフレーズ(言い換え)に気づく必要がありました。
第2問における、
◆本文:need to be well tested and controlled
⇓
◇選択肢:require prosper assessment and regulation
◆本文:testing flying taxi services in the middle of their major cities
⇓
◇選択肢:urban trials of flying taxi services
等ですが、慣れている生徒にとっては問題なかったと思います。
●第4問は、論理的な英文の構成を知っていると解きやすかったはずです。そして、ディスコースを選ぶ問題が出題されました。今回の選択肢は、「逆説」、「因果」、「追加」を表すディスコースマーカーが選択肢に並んでいました。ディスコースマーカーは2006年以前のセンター試験では頻出だったので、今後も出題されることが予想されます。
●第8問では、それぞれの人物の意見を抽象化して理解する力が求められていました。「抽象化」する力は2024年度からリニューアルされた英検で新たに出題されている要約問題においても求められています。
●全体と通して特に解くのが難しい問題はなかったのですが、強いていうならば第6問の物語文は、二次・私大の入試問題の中心である論説文ばかりを読んできて、小説に慣れていない生徒にとっては読み辛かったと思います。
途中で回想シーンになったり、話があちらこちらへと飛んで、話がつかめなかった生徒もいたと思われます。
それでも英語力に余裕があれば問題なかったはずですが、ギリギリのレベルの英語力で読んでいると、このような内容にはついていけなくなってしまう可能性があります。
【今後の対策とアドバイス】
共通テストで高得点を取るために、次の①~⑤を行いましょう。
① 基本的な語彙・文法力を身につける。
② 精読力をつける。
③ 広告・掲示物・メール・論説文等それぞれの型を知っておく。その上で、全てを精読するのではなく、必要な情報を見つける練習をする。
④ パラフレーズのさじ加減(どの程度まで言い換えられるのか)を知っておく。
⑤ 共通テストの過去問や予想問題を使って、③や④のような理論を実践形式で身につける。⇒弱点分析・修正を行 なう。
⑥ ⑤を繰り返す。
日ごろから授業でも言っていることですが、共通テストで高得点を取るには、実力があるのが前提で、その上で対策をすることが必要です。実力をつけず、共通テスト対策に翻弄されている生徒はうまくいきません。
対策を行うことで点数を上げられる部分もありますが、実力不足の生徒がいくらそれを行なっても、その伸びしろは小さいということを忘れないでください。まずは①と②をしっかり行いましょう!
「英語専門 朝枝塾」では2月1日(土)に2025年度共通テストの解説授業を行ないます。外部生の参加もできますので、よかったら参加してください!(申し込み締め切りは1月30日に迫っていますのでお申し込みはお早めに!)