赤本の使い方

投稿:2024年9月30日更新:2024年10月1日塾長のブログ

今回は、赤本(過去問)を演習する上でのアドバイスです。

以下の手順で行うといいと思います。

【準備するもの】

1.赤本(過去問)

2.問題部分のコピー

3.赤本(過去問)演習用ノート

【手順】

①時間を計って本番に近い環境で解く

演習前にコピーをとっておきます。理由は、2回目の演習を行う時のために白文を取っておくということと、分厚い冊子のままだと解きにくいからです。できれば本番同様B4用紙にコピーをするといいでしょう。事前に赤本演習用ノートに解答欄を作ってから演習です。

時間を計ってできるだけ本番に近い環境で演習をします。予備校の自習室など、周囲に勉強している人がいるような本番に近い環境がいいと思います。模擬試験受験時と同様に、飲食しながら耳栓をしてなんてダメですよ!(模擬試験の受験に関しては、ブログ「模擬試験受験時の注意事項」をご覧ください)もし時間内に終わらなければ時間を追加して解きます。

②答え合わせ

答え合わせをして、おおよその得点率を赤本(過去問)ノートに書きます。記述問題の採点も可能な限り自分でやってみて、どうしてもわからなければ指導者に見てもらいます。それでも記述問題の採点基準は大学によって様々ですので正確な得点はわかりません。また、選択式問題においても配点を公表していない大学も多いので、正確な得点はわからないと思ってください。

③復習

ある程度の年数分をこなすためにも要点を絞った復習をします。赤本(過去問)演習の目的(ブログ「赤本の意義」をご覧ください)を考えると、文法問題なら、どの単元が問われているかの確認、長文読解問題なら、細かい文構造を掴むというよりは英文全体の展開の確認をし、設問の解答根拠を掴みます。そして今後の学習の方向性を明確にします。もちろん覚えるべきことは赤本(過去問)ノートに書き出して、2回目の演習時には捨て問を含めて満点を取れるようにします。

④分析

合格点を取るためにはどのようなプロセスで解答を導くべきなのかを確認します。反省点やその他気付いたことなどは、以下の例のように赤本(過去問)ノートに書き留めておきます。

[例]

〈時間配分〉

・大問〇〇は毎年捨て問だとわかったので、次回から解けないと判断したらすぐに飛ばすようにする。

・大問△△は自分にとって易しい問題だったのに慎重過ぎたので、次回はもっと早く解く。

・大問□□は設問に関係のない英文を読むのに時間をかけ過ぎた。

・大問◇◇は時間をかければ満点が狙えるので20分は取っておく。

〈知識・実力不足〉

・文法単元「●●」が弱いので、テキストをもう一度復習して補強する。

・長文において語彙不足だった。そのほとんどが、今やっている単語帳に載っているので来月中には完全定着させ る。

〈ケアレスミス〉

・大問◇◇の第●●問は、暗記していた熟語に飛びついてしまった。今後は簡単な知識問題でも前後の意味を確認し、安易に飛びつかないようにする。

〈その他〉

・意味は同じで品詞が異なる単語が選択肢に並ぶことが多いので、単語を覚える際には、今まで以上に品詞を意識する。

・文法単元「■■」は3年連続で出題されている。

このような感じで書いておくといいでしょう。

演習した結果、もし現状では太刀打ちできない問題ばかりならば、しばらく赤本はやらずにテキストなどで実力をつけていきましょう。

⑤再度演習

1週間程度経ったら再度問題を解きます。この際も時間を計って本番に近い状況で解くことが大切です。2回目の演習では、捨て問も含めて満点を目指しましょう。

このような感じで進めていくとよいと思います。

さて、これを何年分行ったらいいのでしょうか?

これに関しては個々の生徒の状況によって大きく異なります。多いに越したことはありませんので、時間に余裕があるならば第1志望の問題は10年分はやるべきだと思います。しかし、現実的にはそこまで余裕のある生徒は多くないはずですので、5年分を目安にするといいでしょう。

それでは皆さん、頑張ってください!